カードゲーム「ブラックジャック」を描いた映画作品

誰もが「ブラックジャック」という言葉はどこかで耳にしたことがあるはずですが、それが実際にどんなものなのかはよくわかっていないのではないでしょうか。ギャンブル、トランプカード、ジェームズ・ボンドとくれば、ピンとくるはず。

ブラックジャック(漫画ではなくゲームの方)は、1人以上のプレイヤーと1人のディーラーとの間で競うカードゲームで、各プレイヤーが順番にディーラーと対戦していきます。プレイヤー同士は対戦しません。52枚組のカードセットを1デック以上使って行われ、世界で最も親しまれているカジノバンキングゲームです。

ブラックジャックは、運がほとんど関係しない唯一のカードゲームと言えるでしょう。というのも、戦略的思考、節度、小さな動きへの注意力といったものが要求されるからです。特に、富裕層の間で非常に人気が高まっていき、これに気がついたハリウッド映画界は、「ブラックジャック」を映画の題材にしようとなったのです。

「ブラックジャック」を描いた映画には、緊張感、迫力、予測不可能の面白さがあります。多くの映画の中で、ブラックジャックは大金をかけるポーカーと同じようなものとして描かれています。もちろん、あまりお金を持っていなくてもプレイできますが、お金持ちの常連プレイヤーの間で人気を博しているゲームなので、おのずと「華やかさ」「優雅さ」といったものがつきまといます。ハリウッドがブラックジャックを描いた映画を制作したのはまさにそうしたことが理由でしょう。

カードゲーム「ブラックジャック」の戦略

どんなカードゲームでも、とりわけブラックジャックでは、戦略がものを言います。基本戦略とは、どんなハンドでも、どんなディーラーや相手にでも使える最強のプレイ方法を意味し、長期的なハウス・アドバンテージ(プレイヤーが負ける確率)を最小化できます。 

以下は、ブラックジャックの基本戦略の一部です。

  • 4〜8組のカードデッキ。
  • ディーラーがソフト17でヒットする。
  • スプリット後のダブルダウンが可能。
  • ディーラーのブラックジャックではオリジナル・ベットのみが没収される。

ブラックジャック唯一無二のカードゲーム

ブラックジャックのルールを簡潔にいうと、21を超えないようにハンドを作ろうとする過程で、なんとかしてディーラーより高い数の手札を獲得していくゲームです。

決して簡単に遊べるものではなく、ディーラーに勝つのは容易ではありません。ハリウッドはすべてのブラックジャック映画をドラマチックに仕立て、場面をできるだけエキサイティングにしようとします。そんな映画のシーンを目にした視聴者は、実際にカジノへ行ってブラックジャックをやってみたいという気になるわけです。

30〜40年前、カジノゲームはたった数種類に減らされ、残ったゲームの一つがブラックジャックで、カジノの全テーブルゲームの80%を占めていました。その当時から現在まで、ブラックジャックは金持ちの常連たちがもたらす洗練さを加えていきました。ハリウッドはそのことを映画に利用しようとしたのです。

スロットやルーレットと違い、俳優や芸能界のスターが数回プレイしてみたところで滅多に勝つことはありません。その代わり、ブラックジャックはウィットとスキルとカードカウンティングで勝利するゲームとして描かれています。

「ブラックジャック」ゲームの面白さと興奮

ゲームをする時は、勝つという当然の目標の他に、その過程を楽しむことも大切ですよね。それこそがブラックジャックの醍醐味だからです。映画もまた然り、ルールやコツを学べる上に、プレイ自体が楽しいものでなければなりません。つまり、ブラックジャックを題材とする映画には、学ぶべきレッスンが隠れているのです。

例えば、映画『レインマン』では、ブラックジャックを初めてやる時に、人々がいかに初歩的なミスをするかということをネタにしています。また、映画『ザ・ギャンブラー/熱い賭け』では、ブラックジャックはいつも楽しいばかりではないということを思い出させてくれます。

「ブラックジャック」が映画の人気を上げる!?

映画の良いところは、いつでもその題材となっているものの人気を高めてくれることです。ブラックジャックと映画も互いにそれにあやかっています。映画はドラマチックに仕上げるためにブラックジャックの醍醐味を利用し、ブラックジャックはその映画のおかげで人気が出ます。

ブラックジャックのゲーム戦略と「科学的なシステム」ゆえに、見事に制作されたブラックジャック映画を観た後で、自分もやってみたいと思う人が多いのですが、それも不思議はありません。ブラックジャックの戦略の中には、最後の最後でお墨付きの勝率を約束するものもあるのです。